新巻鮭に関心を持たれている方が多いようですので、作り方のポイントとコツを少し書いてみたいと思います。
基本的な作り方は、他のサイトを見てください。
ここでは、他のサイトで省略されているような細かい点を書いていきます。
今回は、「下処理〜塩漬け」編です。
なお、書いている順番は作り方の順番ではないので、注意。
■軍手着用
ぬるぬるしてるので、とにかく軍手は必須です。
鋭い歯でけがをしないためにも、軍手は必要です。
■床でやれ
サンマではないので、洗い場でちまちまやる作業ではありません。
これは巨大魚の解体なので、床に新聞紙を厚く敷いて、大胆にやる作業です。
白子と内臓をそれぞれ入れるボールを、2個手元に用意します。
■表面を洗う
たわしでガリガリとぬめりを洗い流すわけですが、いつまで洗ってもぬるぬるしているものです。
適度に洗い流したらそれで十分ですが、すべてのヒレも含めてたわしでよく洗います。
■腹を割く
メスではないので、2〜3cmぐらいは包丁を入れても大丈夫です。
むなびれを過ぎた瞬間の位置まで切ります。
それ以下だとのどちんこを取るのに苦労しますし、それ以上切ると干すときの強度不足になります。
■エラを取る
ウチではむしり取りますが、包丁を使うなら細い包丁がいいです。
ちなみにブナを買うときは、必ずエラを見てください。真っ赤なほど新鮮です。白っぽいピンクのエラのものは鮮度が悪いです。
■まず白子
腹を割いたら、最初に白子を取ります。2本入っています。
白子は、味噌汁に入れると美味です。
あとは内臓とのどちんこを取り除きます。
■メフンはていねいに
中骨のところの膜の中に、メフン(黒いもの)が入っています。
これをなるべくきれいに取ります。歯ブラシなどを使います。
中骨の溝の奥の届かない部分は後の工程でも取り除けるので、歯ブラシが届く範囲は落しておきます。
■塩はまぶすのではなく擦り込め
尾から頭の方向にゴシゴシと塩を擦り込みます。
この時の塩は、もったいないくらい大量に使います。
腹の内側やエラ部の中など、空気に触れる部分はヒレも含めて全部塩を擦り込みます。
摺り込んでも白い塩が残るぐらいに、大量の塩を使います。
眼球が入っている穴の中にも指を突っ込んで、塩をまぶします。
このときだけ軍手を取って直接指でやります。
あと、あごの下のひだの部分も、ひだを開いて塩を擦り込みます。
とにかく、ふだん閉じているところまで開いて塩を擦り込むわけです。
ここの工程が不完全だと、乾燥工程で腐敗します。
■寝かせる
寝かせているときは水が出ますので、塩まみれにした鮭をビニール袋に入れ、背びれ側を下にして立てるように箱に入れます。
背びれ側を下にするのは、出てきた水(塩水)を身の厚い部分である背中側によく浸透させるためです。
箱はホームセンターで売っている発泡の細長いのがいいと思います。
あとは、寒いところに置いて熟成させます。
ネコにいたずらされないように、厳重に管理します。
ウチでは、今ここまでは完了して現在熟成中です。
ここから先は、そのときになったら書こうかなと思います。
だいたい3日後ぐらいになるでしょうか。