非常持出袋については多くの冊子が出版されており、ネットの中にもたくさんの情報があります。
どれが正しくてどれが自分に合っているのか、それを判断するのは自分自身です。
ここでは、ある人間が揃えた"一例"として、その中身を公開してみたいと思います。
<状況想定>
大都市で何らかの大災害が発生し、前もって知っていた避難所である○○小学校までたどり着いたが、体育館はすでに人でいっぱい。
屋外で寝泊まりすることになる人も多く、自分もその中のひとりであった。
区の備蓄が配られるのは明日になる見込みらしいが、この人数では全員に行き渡るか不安。国の救援物資が届くのは、早くても3日後の見込み。とりあえず、3日間は内外から自分の体を守る必要がある。
<想定用意量>
持病の無い大人1名分
<参考資料>
マグニチュード手帳 全面改定版(ワールドフォトプレス社)
■デイパック

避難所内を移動する場合に用いるポーチも用意しました。腰に巻きます。
かなりの重量になるので、肩や背中が当たる部分に厚めのクッションがついているタイプが良いでしょう。
もちろん、縫製は頑丈に仕立てられていなければなりません。

肩にかける部分についているフックベルト。
デイパックを体に安定させ、ずり落ちを軽減します。
とにかくかなりの重量になるので、体に密着させることが重要です。
腰のあたりに別のベルトがあればなお良し。

障害物の中を歩くことになるかもしれないので、デイパックの横幅は体の横幅を大きくはみ出ないものが良いと思います。
ポーチは、袋部を前に持ってきます。
<まとめ>
許容範囲内で、なるべく大きなものを選びましょう。
ハイキング用のものでは、あまりにも容量が小さすぎます。
もちろん、背負って数キロ歩けるぐらいの重量に収める必要はあります。
言うまでもないことですが、丈夫で軽い素材のものを選ぶ必要があります。はっ水性が多少でもあれば、なお良いでしょう。
薄いナイロン地や綿でできた袋は、突起物に触れれば簡単に裂けるばかりでなく、水や火が容易に入り込みます。
ハイキングに行くのではなく、命に関わるサバイバルをしに行くのですから、耐久性のある素材選びが重要です。