
ちょっと懐かしいものを引っ張り出してみました。SONY Cyber-shot DSC-S50。生まれて初めて買ったデジカメです。定価で9万円弱するデジカメですが、実売価格でも8万円弱ぐらいでした。
211万画素で光学3倍ズーム。最大撮影サイズは1600×1200です。今となってはスマホや携帯にも及ばない性能ですが、当時のデジカメは恐ろしく高価な商品だったので、買う時も覚悟を決めて買わなければならない代物でした。

裏側の液晶はバリアングル。初めて手にしたデジカメがバリアングルだったため、その後に購入することになるデジカメは旅行用カメラや当選品を除けばすべてバリアングル機能のついたものになっています。

このDSC-S50の電池を充電し、普段使っているカメラを撮ってみました。
実際に使っていた人にしか分からない当時の匂いがします。写真には画素数とかコントラストとかの性能値では語れない匂いがあり、これはそのカメラが持つ演算処理によるところが大きいのだと思います。
なんといいますか、これは間違いなくDSC-S50の匂いなのであります。

このカメラを持つと、バリアングル液晶にはいろんなものが写りました。その写ったものを見ながら3軸のある1点で構えた時だけドーパミンが出る瞬間があり、そんなときにシャッターを押していたような気がします。
光学機器というよりはもはや家電製品となった感のあるデジカメですが、本機は当時の自分の視神経であり、シナプスでもありました。その記憶は画像となり、当時の匂いとともにいつでも触れることができます。
写真って不思議なものですな。