今回の仙台ひとり旅の中で、3店の牛たん定食を食べ比べてみました。
その個人的感想でも書いてみたいと思います。

1店目は、きすけ 駅前中央店。ビルの3階にあります。

牛たん定食1.5人前(塩) 2050円
牛たんの量が通常の1.5倍の定食です。他に「たれ」「みそ」も選べます。
厚くて柔らかいといった方向に走りがちな牛たんですが、きすけの牛たんは正統派、いい意味でノーマルだと思います。
牛たんらしい薄さ、牛たんらしい硬さ、しっかしとした歯ごたえの一噛みごとに、牛たんのうまみがじんわりと出てきます。
正統派をじっくりと噛んで堪能したい、そんなきすけの牛たん定食でした。

自然な形、自然な焼き目、緊張感が無いのでおいしさが素直に入ってきます。

2店目は、べこ政宗 中央二丁目店。交差点の角にあります。

塩みそハーフ焼き定食1.5人前 1850円
牛たんの量が通常の1.5倍の定食です。塩焼きとみそ焼きを同時に味わえます。漬物は南蛮みそ付。
みそ味も食べてみたいということで選びましたが、これが思った以上に美味いです。甘めのみそ味で、ご飯にもよく合います。
麦飯の麦の割合は、普通よりやや多めで満足。
カイワレやネギ、鷹の爪が添えられているあたりが個性です。
箸が割り箸でない点やおぼん付、鉄板付ということで、おしゃれに味わいたい、そんなべこ政宗の塩みそハーフ焼き定食でした。

いろいろな味や風味を味わえるべこ政宗は、串焼きメニューも豊富です。

3店目は、利久 中央通り店。ダイエーの横道を入ったところです。

牛たん定食1.5人前 2153円
牛たんの量が通常の1.5倍の定食です。みそ漬の小皿もついてきます。漬物は南蛮みそ付。
うわさ通りの分厚い肉に裏表交互に切り込みが入っていて、笑顔もこぼれるジュワッとしたおいしさ。柔らかくてジューシーなので、素直においしいと感じます。
肉の芯にわずかに赤味を残す焼き具合は柔らかさをいっそう引き立て、肉の厚さを100%おいしさに変換しているあたりは、すごいです。
帰りには、行列ができていました。

切り口に肉汁が閉じ込められているような味わいです。

普通は食べ比べると優劣がつくものですが、今回食べた3店についてはまったく優劣がつきませんw
どのお店もいい個性があり、文化があり、華がありました。
それぞれの個性を用いて総評するならば、味覚では「きすけ」、楽しむなら「べこ政宗」、満足感なら「利久」でしょうか。
また、どのお店の店員さんにも共通するのですが、時々私語があります。
これがまた好感度アップです。緊張感をほぐし、店員さん同士の私語を聞きながらリラックスして牛たんを味わえます。
いらっしゃいませとありがとうございましたしか言わない某ファーストフード店とは大違いで、家庭的なわけです。
私語と言っても業務会話で、「漬物足りる?作ろうか?」とか「今朝ジャーのふたが開かなくてまいったよ」とか「○○はひまだから漬物作り専任にしとこうよ」とか、なかなか笑えます。
こういった雰囲気も、仙台牛たん文化のひとつだと感じました。
ちなみに、定食についていた南蛮みそがおいしかったので、おみやげに買いました。
食べる機会が無かった牛たんカレーとシチューも、おみやげ品のレトルトを買いました。
仙台に行ったら牛たんを食べたい、これは観光用キャッチコピーではなく、素直な体験談です。