
最近では、すっかり見る機会も少なくなった柿の種。
売られている柿のほとんどは、種なし柿です。
昔の種なし柿は贈答品用の高級品で、種が入っている柿が普通に食べる柿でした。
種のまわりのこりこりした部分がおいしく、この食感も柿のおいしさのひとつでした。
先日1個70円の安価で売られていた柿、買って食べてみると種入りでした。
柿の種類は忘れましたが、久々に見る柿の種です。
思えばちょうど10年前、スーパーで買った柿に種が入っていて、興味本位に植えたら発芽し、今では家の庭で実をつけるほどになりました。
実をつけると言っても、9年目の去年に初めての実が1個、今年も1個でした。
去年ついた実は見事にカラスに持っていかれましたが、今年はネットをかぶせて保護し、秋にシブを抜いて食べました。
あまりおいしくはありませんでしたが、よく実をつけてくれたなと感謝感謝でした。
種は不思議です。生命感のオーラがすごいです。
リンゴやみかんの種を捨てるときも不思議な罪悪感を感じますが、大きい種だとそれは倍増します。
この種の中には生きている細胞が存在し、適度な水と温度で細胞分裂を活性化させて緑の芽を出します。
種は、眠っているだけの命です。
こんなことを考えててもきりがないのですが、この種を捨てられない自分がいるのは、確かなわけです。